佐藤岳詩『メタ倫理学入門: 道徳のそもそもを考える』勁草書房

日本語で読めるメタ倫理学のテキスト、本書くらいしか見当たらなかった。知らなかったのだけれど、私が一般的だと思っていた倫理学は「規範倫理学」という分野に属するらしい。Wikipediaによるとメタ倫理学では、「そもそもある規範を受け入れるというのはどういうことか、ということについての概念的分析、道徳心理学的分析、形而上学的分析などを行う」とのこと。

TABIPPO(編)『365日世界一周 絶景の旅』いろは出版

『地球とは思えない世界の絶景』と同じ動機で購入。つまり、小説を読む際の脳内画像イメージ拡充の為。似たような写真集はたくさんあるのだけれど、なにしろ高価なものが多い。その点本書は古書で安価に手に入るのが良い。同様の写真集を、もう数冊、手元に置いておきたいところ。

マルセル=パケ『マグリット』タッシェン・ジャパン

マグリットの小さな画集。他に持っている美術作品集を確かめてみると、北斎・ホッパー・シュヴァンクマイエル・ダーガー・エッシャー・石燕など(購入順)であった。体系だてて購入しているわけではないので、かなりチグハグなラインナップである。近頃はさらにヴィルヘルム=ハンマースホイという画家を知って、ちょっと興味惹かれる。

シンシア=バーネット『雨の自然誌』 河出書房新社

「雨」に関するインテレクチュアル=ヒストリー。雨の日が昔から好きで、曇天の柔らかい陽光、ホワイトノイズの混じった雨音、窓から見える雨降りの景色など、どれも良い。そこで雨に関する本を探してみたのだけれど、思ったよりも少なく、やっと見つけたのが本書である。

ウィル=ハント『地下世界をめぐる冒険——闇に隠された人類史』亜紀書房

地下世界についてのインテレクチュアル=ヒストリー。ちょっと分類に迷ったけれど、とりあえず「歴史」の棚に入れておくことにする。神話や夢分析、創作物語では「地下世界」というものが頻出する。例えば神話であれば「冥界巡り」の物語とか。夢分析では穴やトンネルの意味は言うに及ばす。物語で竜がいたり、宝物があったりするの、地底や洞窟であったり。

鈴木宏昭『認知バイアス 心に潜むふしぎな働き』講談社

認知バイアスに関連する書物は、私の本棚の中では他に『いやな気分よ、さようなら』と『「バカ」の研究』があったはず。前者は認知行動療法、後者は「バカ」に関する論考である。微妙に「認知バイアス」そのものを扱った本がなかったので、本書を購入しておく。人間の心の動きかた理解する上で、最重要の概念の一つである。

レベッカ=ソルニット『ウォークス 歩くことの精神史』左右社

「歩くこと」に関するインテレクチュアル=ヒストリー。私の数少ない趣味のひとつが「散歩」で、興味のある分野なのである。ところで最近本の購入速度が読書速度を上回り、未読の本が積み上がってしまって困る。しばらく積ん読を崩すことに専念して、本を増やすのを控えようかしらん。

吉野裕子『陰陽五行と日本の民俗 新版』 人文書院

吉野裕子さんの著作、『日本古代呪術 陰陽五行と日本原始信仰』が大変良かったので、ちょうど新装版が出たばかりの本書も買っておく。著者によれば日本の宗教や風習を理解するには、中国から来た「陰陽五行説」という考え方を理解しなければいけないらしい。民俗学を学ぶための基礎教養として抑えておこう。

マイケル=サンデル『実力も運のうち 能力主義は正義か?』早川書房

『ブルシット・ジョブ――クソどうでもいい仕事の理論』もそうだったけれど、漠然と感じていたことを明確に言語化してくれる本は良い。タイトルを見た瞬間に購入を決定したのだけれど、著者名を見ると、政治哲学で有名なマイケル=サンデルさんなのね。彼の本を読むのも初めてなのでちょっと楽しみである。

アルマン=ラリー=ルロワ『ヒトの変異 【新装版】人体の遺伝的多様性について』みすず書房

人間のミュータント(変異体)に関するインテレクチュアル=ヒストリー。著者の専門は進化発生生物学である。「奇形」について、学術的な筆致で淡々と説明してくれる珍しい本。神話や昔話における「神々」「怪物」の元となった概念を、よりしっかりと理解するために購入。読んでいると、案外「完全な空想の産物」というものは少ないのだろうなあ、と思わされる。

石川明人『戦争は人間的な営みである―戦争文化試論』並木書房

タイトルが面白そうだったので、古書で買ってみる。ざっと目次を眺めたかぎり、学術書ではなく一般書かしら。常々「人間ってどう考えても争いや戦争が嫌いではないよなあ」と感じていたので、その辺りの心理が分析されているといいなあ、と思いつつ、積ん読棚へ。

パトリック=モリエス『奇想の陳列部屋』河出書房新社

新書版の『愉悦の蒐集 ヴンダーカンマーの謎』に続いて、大判本である『奇想の陳列部屋』も買ってしまった。相変わらず「驚異の部屋」の、美術館と博物館と見世物小屋をごちゃ混ぜにしたような怪しい雰囲気に魅せられる。本を集めて書棚を作るという行為、私にとっては明らかにウンダーカンマー的なものなのだよなあ。

西荻ヒュッテ『ホットサンドメーカーにはさんで焼くだけレシピ』 主婦の友社

ホットサンドメーカーを使った料理レシピ集、良さそうなものを探していたのだけれど、なかなか見つからなかったのだよねえ。本書の特徴はPart1「極上ホットサンドのレシピ」の次に、Part2「ホットサンドメーカーで作るお手軽料理」があること。この調理器具に挟んで焼けば(水気の多いもの以外)たいていの具材を美味しくいただけそうではある。

宇田川元一『他者と働く─「わかりあえなさ」から始める組織論』NewsPicksパブリッシング

組織におけるコミュニケーション論だけれど、人間関係全般にも普遍的に当てはまりそうな内容。私が所持している本の中では、『はじめての傾聴術』・『超雑談力』・『生きる技法』・『戦略的交渉入門』・『失敗の科学』あたりと同じカテゴリーに含まれる感じか。読書の優先順位の問題で、しばらく積ん読。

仲正昌樹『悪と全体主義―ハンナ・アーレントから考える』NHK出版

ハンナ=アーレント『全体主義の起源』と『エルサレムのアイヒマン』についての概説書。原著を読んでいる時間がないので、代わりに本書を購入。「世界を席巻する排外主義的思潮や強権的政治手法といかに向き合うべきか?(中略)擬似宗教的世界観に呑み込まれない思考法を解き明かす」(惹句より)。

青木省三『大人の発達障害を診るということ: 診断や対応に迷う症例から考える』医学書院

臨床心理学に少々興味があり、発達障害・パーソナリティ障害・双極性障害・統合失調症など個々の症例についての解説書を買い求めたりすることもあるのだが、なにしろ関連書の出版点数が多すぎて困る。おまけに結構頻繁に通説や病名まで変わったりするので、なおさら良書を選ぶのが難しい。何か良い解決策はないかしらん。

スミソニアン協会・小菅正夫(監)『驚くべき世界の野生動物生態図鑑』日東書院本社

デイヴィッド=バーニー『世界動物大図鑑―ANIMAL』という本もあって、どちらを買おうか迷っていたのだけれど、けっきょく出版年が新しかった本書を選ぶ。大判で美麗な写真が多用されており、眺めるだけでも楽しめる。反面、個々の記述は比較的簡素である。本書以上のことを知りたくなったら素直に専門書を読まねばなるまいな。

グスタボ=メルカード『Filmmaker’s Eye -映画のシーンに学ぶ構図と撮影術:原則とその破り方-』ボーンデジタル

絵画と写真の“構図”がだいぶ違うように、映像作品の構図もけっこう特徴的なものである。ところで漫画など読んでいると、映画の影響を感じる画面構成がよく見られたりもする。はたまた、エドワード=ホッパーの絵なんか好きなんだけれど、あれも明らかに映画作品の影響、あるよねえ。というわけで、映画版の「構図入門」である本書を買って、ちょっと勉強しておこう。

前田泰樹・水川喜文・岡田光弘(編)『エスノメソドロジー―人びとの実践から学ぶ』新曜社

「エスノメソドロジー」は社会学の用語らしいのだけれど、どうも意味が良くわからず、専門の本を買ってみる。しかし急いで必要な知識でもなく本書もしばらく積ん読になりそうな予感。【エスノメソドロジー】社会の成員が日常生活を構成していく際に用いている方法 (エスノメソッド) を研究する社会学。 A.シュッツや L.ウィトゲンシュタインの影響を受けた H.ガーフィンケルが,既成の社会学 (構造機能主義) を批判していく中で提唱した立場。人々の行為や発話は状況依存・文脈依存的であり,日常的な相互行為の中で絶えず意味を生成している,という考えから,人々がどのようにして日常生活世界の自明性 (共通に知られた性格) を獲得するようになるのかを確定しようとする(ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典)。

ルーシー=ワーズリー(著)・ホーリー=ハールバート(監)・戸矢理衣奈(監)『WOMEN 女性たちの世界史 大図鑑』河出書房新社

フェミニズムに関する本、『ひれふせ、女たち:ミソジニーの論理』くらいしか読んでいない気がする。他にはギデンズの『社会学』やセルデン『現代の文学批評』などに少し触れられていた程度。現代人にとっての基礎教養の一つだと思うので、もう少し勉強しておこう。本書は世界史の側面から解説された女性史。図版が多く、読みやすい。

ハンス=ビーダーマン『図説 世界シンボル事典』八坂書房

一冊は持っておきたい「シンボル事典」、数多く出版されていて、どれを買おうか迷う。結局2015年に出版された、比較的新しめだと思われる本書をチョイス(本文を読んだら原著は1989年刊であることが判明したが)。ところで話は逸れるが、刊行準備のために2015年からウェブサイトの更新が停止している神山重彦氏の『物語要素辞典』、本になるのを心待ちにしているのだが、まだかしら。

ハル=フォスター・ロザリンド=E=クラウス・その他『ART SINCE 1900:図鑑 1900年以後の芸術』 東京書籍

2019年に出版された現代美術の教科書。書店で見かけ、その分厚さに若干困惑したほど巨大な書物。現代アート分野はもう、これ一冊でカバーできるだろうなあ。値段も相当なものだったが、思い切って購入することに。今まで使っていた、美術出版社の『現代アート事典』と差し替えることにしよう。

鈴木宏昭『類似と思考 改訂版』筑摩書房

Twitterで知った本。「判断は類推に支えられる。心はどのようなメカニズムを持つのか。“われわれの認知活動を支えるのは、規則やルールではなく、類似を用いた思考=類推である”。(惹句より)」認知科学からみた、類似と思考の関係性についての考察。文学作品読解の一助として読もうと買ったのだけど、カテゴリーとしては(認知)心理学の棚に分類しておく。

安酸敏眞『人文学概論(増補改訂版)』知泉書館

これも読書猿さん推奨の本。「人文学とは何か」なんて、考えたこともなかったなあ。辞書的には「人間・人為の所産を研究の対象とする学問」だそうだけれど、これだけではちっとも分からない。私の知的興味の中心は心理学や文学など、人文科学そのものだから、本書は読んでおかねばなるまいな。

野田昌宏『スペース・オペラの書き方―宇宙SF冒険大活劇への試み』早川書房

読書猿さんのブログで紹介されていた本。しばらく積読になりそうだが、安価な文庫本だし手に入れられるときに買っておこう。しかし「スペースオペラ」という言葉を久しぶりに聞いた気がする。Wikipediaによれば「(前略)宇宙空間で繰り広げられる騎士道物語的な宇宙活劇のこと(後略)」だそうな。『スターウォーズ』に代表されるSF映画なんか、これにあたるのだろうか。