世界の絶景調査委員会『地球とは思えない世界の絶景』宝島社

外国の神話や民話・物語などを読んでいて「具体的な景色」が浮かばないことが多く、これはつまり私自身の頭のなかに「画像イメージ」が存在しないからだろうなあ。と思い至る。とりあえず脳内の画像情報を増やすべく、写真集を買う。まずは「世界の絶景」の小冊子をチョイス。

柏木博(監)『図鑑 デザイン全史』東京書籍

19世紀から21世紀までの近・現代デザインの流れを、幅広い分野にわたって解説した図鑑。『DESIGN: The Definitive Visual History(2015)』の全訳。工業デザインについては初歩的な知識すら持っていないので、この本で勉強しておきたい。図鑑は大好きで、欲しい物も多いが、なにしろ高価だからなあ。優先順位を考えて選ばなければ。

山中由里子(編)・国立民族学博物館(監) 『驚異と怪異: 想像界の生きものたち』

国立民族学博物館で開催されている、2019年特別展のカタログ。テーマはタイトルの通り「空想上の生物」である。『愉悦の蒐集 ヴンダーカンマーの謎』では蒐集物がヨーロッパに偏っていたが、こちらは世界中からバランスよく選ばれており良い感じ。意外と類書がないので買っておこう。

M=C=エッシャー『エッシャー: グラフィックワーク 』タッシェン・ジャパン

エッシャーの本で安いものを探したら結局「TASCHEN」になった。西洋作家の“画集”としてはエドワード=ホッパーに次いで二冊目だろうか。数学的な作風は他に似た作家が思いつかないほど独創的で、愛好者も多い。『西洋絵画史WHO’S WHO』に載っていないのが残念。

アンリ=カルティエ=ブレッソン『アンリ・カルティエ=ブレッソン(POCKET PHOTO) 』創元社

写真集の3冊目はアンリ=カルティエ=ブレッソンさん。ビル=ブラントの作品集と同じく安価でハンディな「ポケット=フォト」のシリーズ。写真について勉強していくうち、だんだんと自分の好みもハッキリしてきた。「スナップショット」「モノクロ」「シュールレアリスティックな作風」などである。

小出由紀子『ヘンリー・ダーガー 非現実を生きる』平凡社

いわゆる「アウトサイダー=アート」を代表する人物の一人であるダーガーの評伝。「子供を奴隷にする悪の大人と戦う、少女戦士ヴィヴィアン・ガールズの絵物語『非現実の王国で』。作者ヘンリー・ダーガーは1982年シカゴ生まれ。16歳で天涯孤独になり、低賃金の肉体労働で日々の糧を得ながら、60年以上にわたり誰にも知られることなく、1万5000ページを超える原稿と300枚もの挿絵を創り続けた(Amazonの商品説明より)」

原正人『はじめての人のためのバンド・デシネ徹底ガイド』玄光社

漫画棚の増補を企てるために「バンド=デシネ」のガイドブックを読む。「日本を中心としたアジア圏の漫画」「ベルギー・フランス周辺のバンド=デシネ」「アメリカ合衆国のコミック=ブック」の主要な作品くらいは抑えておきたい。

北岡正三郎『物語 食の文化 – 美味い話、味な知識』中央公論新社

『図説 建築の歴史』『ファッションの歴史』と来てあとは「食の歴史」のような本があれば「衣食住」の通史が揃うと思ったのだけれど、食に関してはあまり良い本が見当たらない。とりあえず、ざっと調べて比較的面白そうだった本書を読んでみる。地域別の研究、例えば「日本の食文化」とか「西洋の食文化」のような本は多いのだけれど、欲しいのは「世界の食文化に関してはこれ一冊」というような本なんだよなあ……。

千村典生『ファッションの歴史』平凡社

『ファッション辞典』を所持してはいるのだけど、それとは別に「ファッションの通史」を簡単に知っておきたいと思い購入。「歴史」と「芸術」のどちらに分類するか迷いつつ取りあえず後者の棚へ。同じように「食文化の通史」も持っておきたいのだが、今のところ良さそうな本が見つかっていない。「読むよりも選書に時間がかかる」というのはその通りである。

小宮正安『愉悦の蒐集 ヴンダーカンマーの謎』集英社

ヴンダーカンマーは、いわゆる「驚異の部屋」のこと。図版や写真が多く載せられている書物が1冊欲しかったのだが、本書は新書版で安く、コンパクトで良い。シュヴァンクマイエル的な、博物学とか錬金術などといった古めかしく胡散臭いものに心惹かれるのは何故だろうか。

松永伸司『ビデオゲームの美学』慶應義塾大学出版会

先日出版されたばかりの本。ビデオゲームという芸術形式について分析美学の立場から論じる。(日本では)今までビデオゲームについての学術的な論考が無かったので早速購入。分析美学そのものについても(日本では)あまり知られているとは言い難く、1冊で2度美味しい。

フィリップ=ケンプ(編)『世界シネマ大事典』三省堂

「映画」には不案内である。そこで簡単な映画史の本を探し、見つけたのがこれ。草創期から今日に至るまでの名作群から150あまりを選んで解説している。文章が簡潔で分かりやすく、入門用の教科書として丁度良い。全ページにカラー写真がふんだんに使われており、視覚的にも楽しむことができる。

河竹登志夫『演劇概論』東京大学出版会

文学史や創作論の類を読んでいると「演劇」に関する話題(アリストテレスの『詩学』とか)が出てくることが多々あり、その辺を補うために。1978年に出版された古い本だが、私のような用途であればこれ一冊で十分だと思われる。しばらくの間は「積ん読」になりそうではあるが読了したら改めて感想を書く。

西田雅嗣・矢ヶ崎善太郎(編)『カラー版 図説 建築の歴史:西洋・日本・近代』学芸出版社

初学者向けに書かれた建築史の教科書。書店で他の本と読み比べ、図版が多くて簡単そうなものを選んだ。美術書や歴史書を読んでいると頻出する建築用語に対処するため、本棚に置いておく。

シャーロット=コットン『現代写真論 新版 コンテンポラリーアートとしての写真のゆくえ』晶文社

『現代アート事典』で美術の、『現代マンガの冒険者たち』で漫画の、それぞれ最先端の作家たちについて学んだが、この本は現代の写真作家の作品を紹介・解説したもの。著者は学芸員・評論家。当初考えていたような、「統一された単純な評価基準」なんてものは写真の世界には存在しないようだ。

ビル=ブラント『ビル・ブラント(POCKET PHOTO) 』創元社

ビル=ブラントはイギリスの著名な写真家。「POCKET PHOTO」シリーズの他のラインナップは次の通り。「アンリ=カルティエ=ブレッソン・ウォーカー=エヴァンス・マン=レイ・ヘルムート=ニュートン・ロバート=キャパ・ドン=マッカラン・マグナム=フォト・荒木経惟・アンドレ=ケルテス・サラ=ムーン・ルイス=キャロル」。

佐々木健一『美学への招待』中央公論新社

未読。書名の通り美学の入門書。薄い新書なのですぐに読めそうなものだが、他の積ん読消化に忙しい。

ヤン=シュヴァンクマイエル『シュヴァンクマイエルの博物館―触覚芸術・オブジェ・コラージュ集』国書刊行会

チェコのアニメーション作家であるシュヴァンクマイエルの造形作品集。「ものを創る」という欲求の、ドロドロとした根源を思い出させてくれる。

Rolf Gunter Renner『Edward Hopper: 1882-1967: Transformation of the Real』TASCHEN

エドワード=ホッパーの小さな画集。精神分析的でありながら適度にリアリズムが混じった作風。構図や色彩は孤独感や不安感といったものを感じさせるが、ノスタルジックでもあり見ていて心休まる。

諸川春樹・利倉隆『西洋絵画史WHO’S WHO―カラー版』美術出版社

西洋画家の代表作を一覧できる辞典を探していて見つけたのがこれ。高価で何十巻もあるような美術全集は揃えることができないので、このコンパクトな本は重宝する。(当然ながら)現代作家は載っていないので別の本で補うこと。

葛飾北斎『北斎漫画(全3巻)』青幻舎

北斎の絵手本。つまり、お手本。1814年発行の超ロングセラー。画狂の名に恥じず人間・動植物、風景・自然現象さらには神仏や妖怪までなんでも描く。ユーモラスでありながら同時に気品を感じさせる作風で、日本を代表する画家の一人であることも頷ける。

辻惟雄『日本美術の歴史』東京大学出版会

コンパクトな日本美術史通史。縄文からアニメまでを概観する。いわゆる「公平な」美術史ではないようだが、面白い。

E=H=ゴンブリッチ『美術の物語』ファイドン

初心者向け西洋美術史ガイドのロングセラー。2011年にポケット版が出て、だいぶ買いやすくなった。

ジェイムズ=ホール『西洋美術解読事典』河出書房新社

西洋美術を学ぶ人間は必携。展覧会に行くと神話や歴史から採られたモチーフが散りばめられた絵画も多く、本書が重宝する。子供の頃「絵はこころの感じるままに鑑賞するものだ」とか教えた大人たちをちょっと恨んだことだ。「 少しのことにも、先達はあらまほしき事なり」(徒然草)。