松本清張『昭和史発掘(全13巻)』文藝春秋

2009年に出版された『ノンフィクションと教養』による「ノンフィクション総合ベスト10」は、『日本共産党の研究』『戦艦大和ノ最期』『レイテ戦記』『昭和史発掘』『誘拐』『ベスト&ブライテスト』『テロルの決算』『苦海浄土』『サンダカン八番娼館』『自動車絶望工場』である。この中のひとつ『昭和史発掘』の全巻セットが古書で安く売っていたので手に入れておく。

石牟礼道子『新装版 苦海浄土―わが水俣病』講談社

『自動車絶望工場』と同じく、日本のノンフィクションの名作としてよく名前が上がる本。『水俣病の公式確認から60年。生の尊厳を求める患者たちの姿を描いた、石牟礼道子さん(89)の小説「苦海浄土」が再び注目を集めている。(中略)福島原発事故を経た今という時代を問う作品として読み直されているようだ。』(「朝日新聞デジタル」2016年9月16日)

萱野茂『アイヌの碑』朝日新聞社

自身もアイヌ民族であり、アイヌ文化研究者の萱野茂さんの自伝。日本と日本人について考えるときに、避けて通ることができないのが沖縄とアイヌである。

藤永茂『アメリカ・インディアン悲史』朝日新聞出版

著者は物理化学者だがコンラッド『闇の奥』を翻訳するなど、一貫して「西洋文明の闇」とでも言うべき面に興味があるようだ。

本多勝一『冒険と日本人』朝日新聞社出版局

「秘境記者」として注目された著者の「冒険論」。日本人論でもある。冒険の定義を「主体性」や「危険があるか否か」に求めるのが著者らしい。

本多勝一『職業としてのジャーナリスト』朝日新聞社出版局

ジャーナリズム論。後半は文筆業者の「生き方」について。

本多勝一『殺す側の論理』朝日新聞社出版局

『殺される側の論理』の姉妹編。この本の後半はイザヤ=ベンダサンという自称ユダヤ人との論争に費やされている。ディベートの仕方を学ぶのにも良い。

本多勝一『しゃがむ姿勢はカッコ悪いか?』朝日新聞社出版局

植民地主義と差別意識に関連した文章を集めたもの。

本多勝一『殺される側の論理』朝日新聞社出版局

「~される側」と「~する側」というキーワードを軸とした文章が収録されている。

堀田善衞『インドで考えたこと』岩波書店

未読。1957年のベストセラー。青春旅行記のような内容だと想像しているがどうなんだろう。

本多勝一『ルポルタージュの方法』朝日新聞社出版局

具体的なノートの取り方から心構えまで、勉強になる。

本多勝一『事実とは何か』朝日新聞社出版局

無意味な事実を列挙することの害悪など。話題は多岐にわたる。

ジョン=リード『世界をゆるがした十日間(上・下巻)』岩波書店

ロシア革命を題材としたルポルタージュの名作。記録文学の代表として置いてある。他にもエドガー=スノー『中国の赤い星』なども読みたいところ。

佐藤優『現代プレミア ノンフィクションと教養』講談社

ルポルタージュの文献目録を探していて目に止まった本。10人の選者がそれぞれ100冊の良書を選ぶ。ジャーナリズム史のなかで「どんなことが問題とされてきたのか」をざっと把握するのに使えそう。

鎌田慧『新装増補版 自動車絶望工場』講談社

日本のルポルタージュの傑作の一つ。労働とは何か。

V=E=フランクル『夜と霧 新版』みすず書房

古典的名著と呼ばれる本。なぜこれが名著なのかといえば、過酷な収容所体験の記録であるから(だけ)ではなく、「人生という収容所」でいかに絶望せずに生き延びるかを問う内容でもあるからだろう。強制収容所の看守のようなタイプの人間、わりとあちこちに存在する。

ノーム=チョムスキー『メディア・コントロール』集英社

チョムスキー節を楽しむために購入。快刀乱麻を断つがごとき明晰な思考。

E=J=ホブズボーム『ナショナリズムの歴史と現在』大月書店

ナショナリズム研究の基本図書。著者は世界的に著名なマルクス主義歴史家だそうだ。