「数々の文学賞に輝く英国のベストセラー作家が、99個の恐怖症と偏執を辞典形式で紹介する、人間の「恐れと狂気」についての読む辞典」(惹句より)。タイトルの通り、神経症辞典のような読み物。私の蔵書の中で近いのはJ=C=カリエール『万国奇人博覧館』あたりだろうか。ふんだんにイラストの使われた、読みやすい一冊。
「数々の文学賞に輝く英国のベストセラー作家が、99個の恐怖症と偏執を辞典形式で紹介する、人間の「恐れと狂気」についての読む辞典」(惹句より)。タイトルの通り、神経症辞典のような読み物。私の蔵書の中で近いのはJ=C=カリエール『万国奇人博覧館』あたりだろうか。ふんだんにイラストの使われた、読みやすい一冊。
文化心理学の入門書。簡便なものが無かったので、最近上梓された新書を購入。西洋中心に発展した心理学の視座を変え、多文化から相対化してみる、といった内容だと思う。多分。優先順位の問題で、この本もしばらく積読。
「イギリスで話題沸騰!34歳で自閉スペクトラム症と診断された著者による、ASDサポートガイドがついに待望の邦訳」(惹句より)。専門書ではなく、個人の半生記のような内容。読んでいて自分の体験と重なる部分が多く、身につまされる。もう一冊、適当な専門書など併読して知識を補完しておきたいところ。
ブライアン=クラース『なぜ悪人が上に立つのか:人間社会の不都合な権力構造』という本が面白そうだったので買おうと思ったのだけれど、ちょっと頁数が多く躊躇する。そういえば似たようなテーマの新書があったなあ、と思い出して本書を購入してみる。ざっと冒頭に目を通してみると、2000年を過ぎたあたりから人間のダークサイドの研究が盛んになったそうで、案外新しい分野らしいね。こっちを読み終えてから、改めてブライアン=クラースの著作を買うかどうか考えよう。
「科学否定論者」という人々が一体どんな考えのもと、その奇矯な主張をしているのか知りたくて買った本。ターリ=シャーロット『事実はなぜ人の意見を変えられないのか-説得力と影響力の科学』のほうでもよかったのだけれど、発売されたばかりの本書のほうを読んでみることにする。
同シリーズの『夢の世界』が大変良かったので本書も購入してみた。各種シンボルが何を意味しているか、ざっと頭に入れておくのに便利。西洋文化圏ではある種の「常識」なのかもしれないけれど、日本人には馴染みのない図案が大量に掲載されていて勉強になります。ギリシャ神話や聖書を読んでみても絵がないとイマイチ記憶に残らないから、こういう本はとても助かるなあ。
「情動」の研究、昔に比べてだいぶ進歩しているらしい。一度最新の内容を抑えておきたかったのだけれど、ちょど良い本が出たので買ってみた。長らく「理性と情動の二元論」といった見方が主流だったのだけれど、例によって脳科学やら化心理学の発展によって大きな「パラダイムシフト」が起こったようである。しかしいい加減、積ん読の山を崩していかなければならないなあ……。
『孤独の科学』が文庫になっているのを見つけたので、とりあえず買っておく。単行本のほうは2010年、文庫化は2018年。「孤独」は哲学や文学ではお馴染みのテーマなのだけれど、科学的な論究をあまり読んだことがなかったので、本書で補っておきたい。ともあれ優先順位の問題で、これもしばらく積ん読かな。関係ないけれども文庫本も高くなったもので、普通サイズの厚みなのに1500円もする。
政策決定上しばしばみられる「明らかに愚かしい判断」がどういう事情で行われるのかを、社会心理学の観点から考察した本。著者はその現象に「集団浅慮」という名前をつけたのだけれど、内容を流し読みする限り、これはいわゆる「エコーチェンバー」という作用にも似ているような印象を受ける。あるいはカーネマン『ファスト&スロー』で説明されていたような「人間の判断エラー」に基づくような現象なのかもしれない。いずれにせよ、本書もしばらくは積ん読になりそう。
心的外傷(トラウマ)という概念は非常に有名なのだけれど、実際にはどういったものなのだろうか。辞書的には「外的内的要因による肉体的及び精神的な衝撃(外傷的出来事)を受けた事で、長い間それにとらわれてしまう状態で、また否定的な影響を持っていること(Wikipedia)」と書かれているが、これだけではちっとも分からない。そこで専門書を一冊、用意しておくことにする。優先順位の問題でしばらく積ん読になりそうだけれども。
世界の抱える問題の多くが、この「悪意」というものから発しているように見えるにも関わらず、研究が不十分であると思っていたところ、本書を発見。出版されたばかりの本なので、内容も最新の知見に基づいているようだ。初っ端の「悪意の定義」の一文から、目からウロコである。いわく悪意のある行動とは「他者を傷付け害を与え、かつその過程で自分にも害が及ぶ行動」である(デヴィッド=マーカス)。一見不合理に見えるこういった行為が、進化上どうやって獲得されてきたのだろうかねえ。大変に興味深いことである。
「夢をどのように理解すればよいか。夢に現れた超現実的世界をヴィジュアルに再現。フロイト、ユングら先達者の理論を援用しつつ、想像力に満ちたユニークな夢解釈を展開する、目に麗しい極上の夢事典。(商品説明文より)」夢事典の類を探していて見つけた一冊。少し古い本だけれど図版が豊富なのが良い。ざっと読んだ限り、解説も過不足なく無難な感じ。著者のD=フォンタナさんの経歴は、Wikipediaによれば以下のとおり。「イギリスの心理学者、超心理学者、著述家。カーディフ大学心理学教授。リバプール・ジョン・ムーア大学やアルガルヴェ大学でも客員教授を務めた。」
精神分析学と神経科学をつなぐ試みである、「神経精神分析学」の入門書。「フロイトの学説はいずれ、エビデンスつきで再評価されるだろう」という意見が現実のものになると楽しそうだなあ。「精神分析と神経科学の統合に向けられた基本書、待望の邦訳。フロイト流の古典的なメタ心理学的概念とA.R.ルリヤによる力動的神経心理学モデルを組み合わせ、局所的な脳病変をもつ患者の精神分析調査を行う。主観を尊重する精神分析と客観的アプローチを至上とする脳科学との統合を志す科学的方法を提示した画期の書。(惹句より)」
ちょっと変わったテーマの本を発見。「内言(発声を伴わずに自分自身の心のなかで用いる言葉)」についての研究である。著者は発達心理学の先生なので、内容にも信頼が置けそう。読書の優先順位は高くないので、しばく積ん読になりそうだけれど、絶版になってしまっても困るので先に手に入れておく。小説や映画における「モノローグ」の技法など、まさに「内言」そのもののように思えるのだけどどうなんだろう。あれって一体誰がどういう立場で語っているのか、長らく疑問だったのだよねえ。
発達心理学に特化した本を持っていなかったので買ってみた。学部生のテキストとして使うことを想定して書かれたようで、門外漢にも読みやすく書かれていて良い。2013年刊行は最新の情報というわけでもないけれども、他の教科書の出版年度も同じようなものだったので仕方がない。ちなみに「シリーズ生涯発達心理学」は全5巻構成になっており2巻目以降はそれぞれ「幼児・児童・青年・老年」の分野を扱っている。
<これまでなんとなくうっすらと感じていたことをを、スッキリ言語化して整理して提示してくれました。「叱る」という行為は、自分の行動が相手の望ましい行動を引き出していると感じる体験であり、自己効力感を高める。そして誰かを罰するときには、脳の報酬系が活性化する。これらの「報酬」が人を「叱る」という行動に駆り立て、依存症に近い状態を作り出すと言う指摘には、腹落ちしすぎてお腹壊しそう。>(「読書メーター」の感想文より)
副題に「不安や抑うつの進化心理学」とあるけれど、内容は「進化精神医学」の概説である。そもそも精神病とは何か、なぜそんなものが存在するのか、といった根源的な問題を進化的な観点から解明することを目指す。原題は“Good Reasons for Bad Feelings: Insights from the Frontier of Evolutionary Psychiatry”。同著者の『病気はなぜ、あるのか―進化医学による新しい理解』という本も気になるなあ。
副題に「自己コントロールの文化史」とあるように、心理学の本というよりはインテレクチュアル=ヒストリーのような内容なのかもしれないけれども、分類は一応「心理」の棚へ。自己コントロールの概念は「行動分析学」や(哲学的な意味での)「自由意志」など、私の興味関心に近しいテーマで、専門の本を一冊は持っておきたかったのだ。ともあれ、この本もしばらく積ん読になりそうな気配。
「個性」とはなにか、考えるために。ダニエル=ネトル氏の『パーソナリティを科学する』も良い本だけれど、こちらは(心理学的な観点から見た)性格特性の解説であってテーマがちょっと異なる。もっとこう、学際的な個性研究に特化した本がないかと探したところ、ちょうど本書が発売に。読んでいると自分が「個性」という言葉をいかに漠然と使っていたか思い知らされる。個性の概念の解像度が上がる本。
フィクションの中でもホラーを扱った書物、平山夢明『恐怖の構造』(2018)というのを少し前に読んだ。面白かったのだけれど学術的な内容ではなかったので蔵書リストには入れていない。本書は進化論批評という聞きなれない分野を扱う。ホラー作品を分析するのに進化心理学的な手段を用いているようだ。進化論批評の本には他にブライアン=ボイド『ストーリーの起源―進化、認知、フィクション』というのもあるらしく、こちらも読んでみたいな。
ジェンダーについては未だにポジショントークじみた議論が多いように感じる。脳の男女差についての科学的根拠を確認しておくため、本書を読んでおく。意外とこの分野に特化した本が見当たらなかったのだ。論文を読めれば良いのだろうけれど、あまりに専門的すぎると理解の範疇をこえてしまう。
人間行動進化学から見た人間行動の事典。序文によると、この学問は人間行動生態学と進化心理学を主な柱とした分野だそう。私の興味関心にピッタリな内容だったので、ページ数の割に(かなり)高価であったにも関わらず購入。そういえば『人が自分をだます理由:自己欺瞞の進化心理学』という本があって、内容がちょっと通俗的な感じだったので買わなかったのだが、本書なら学問的な正確さに問題はなさそう。
自尊心・自尊感情・自己肯定感・自己効力感などといった用語を耳にするにも関わらず、その意味がよくわからなかったのだ。「自尊心」のような、「日常語とよく似た専門用語」は(私だけかもしれないけれど)意味を混同しがちでややこしい。余談。本書の副題に「幸福をかなえる心理学」とあるが、「幸福になること」自体は心理機能の“目的”とは関係ないような気がする。
認知バイアスに関連する書物は、私の本棚の中では他に『いやな気分よ、さようなら』と『「バカ」の研究』があったはず。前者は認知行動療法、後者は「バカ」に関する論考である。微妙に「認知バイアス」そのものを扱った本がなかったので、本書を購入しておく。人間の心の動きかた理解する上で、最重要の概念の一つである。
臨床心理学に少々興味があり、発達障害・パーソナリティ障害・双極性障害・統合失調症など個々の症例についての解説書を買い求めたりすることもあるのだが、なにしろ関連書の出版点数が多すぎて困る。おまけに結構頻繁に通説や病名まで変わったりするので、なおさら良書を選ぶのが難しい。何か良い解決策はないかしらん。