岡本裕一朗『思考実験大全』イースト・プレス

積読中。「「世界のバグを見つけてしまったかもしれない。」プラトンからマルクス・ガブリエルまで、哲学者たちの「奇妙な問い」に、あなたの頭はきっとざわつく。読むたびに、現実がほつれていく――古今東西の思考実験100(+1問)を網羅し、出典も明記。思考実験をもとにした奇妙なエピソードと、解説で楽しく読める。この一冊で、一生飽きずに楽しめる、知的冒険の永久保存版」(惹句より)。ジュリアン=バジーニ『100の思考実験』とどう違うかは読んでみないと分からないが、比較して良い方を、最終的に本棚に残すかもしれない。

ヘンリー=D=ソロー『森の生活 新装版』宝島社

ソローの『ウォールデン─森の生活』には翻訳がいくつもあるので、どれを買おうか迷っていた。できれば分冊になっていないほうが良いので、宝島社から出ている本書を選ぶ。他と読み比べていないので訳文の良し悪しは分からないけれど、ところどころに動植物の挿絵があり親しみやすい感じ。今回調べて知ったのだけれど、ソローってほぼこの本だけで有名なんだねえ。

ローリー=グルーエン『動物倫理入門』大月書店

動物倫理学についての書物を一冊持っておきたかったので、比較的スタンダードだと思われる教科書を買っておく。しばらく手を付けられないだろうから、目次にだけざっと目を通しておくことに。結局「人間中心主義」「人間例外主義」についての考察が主題になるのかなあ。直感的には「身分・人種・性別などの差別」の延長線上にあるような問題である気がするが、とりあえずは判断を保留。

サミュエル=シェフラー『死と後世』筑摩書房

2012年にカルフォルニア大学バークレー校で行われた講義をもとにまとめられた、道徳哲学の本。著者のバークレー=タナー教授の著作としては初の邦訳だそう。タイトル通り、「われわれ自身の死後も人類が生存することは、通常認められているよりもわれわれにとってはるかに重要である(「日本語版への序文」より)」という主張らしい。ありそうでなかった視点で、大変面白そうである。

植原亮『思考力改善ドリル: 批判的思考から科学的思考へ』勁草書房

「論理的に考える」とはどういうことか、具体的な例でもって教示してくれるテキスト。二重プロセス理論・認知バイアス・演繹/帰納・対照実験・反証可能性などなど、よく出てくる概念を整理して理解することができる。科学史上有名な事例が設問として取り上げられていることが多く、その点でも勉強になります。

ジュリアン=バッジーニ『100の思考実験: あなたはどこまで考えられるか』紀伊國屋書店

アリストテレスの『問題集』のような、「ありとあらゆる問い」が載っている本を探していたのだけれど、たまたま面白そうな一冊を見つけた。哲学の問題に限られているけれども、数多くの思考実験が集められている。著者の名前、どこかで聞いたことがあると思ったら『哲学の道具箱』のジュリアン=バッジーニ氏ですな。

佐々木隆治『カール・マルクス: 「資本主義」と闘った社会思想家』筑摩書房

哲学書を読む上で注釈書を揃える計画、七冊目。当初は資本論を全巻揃えるつもりだったけれど、(質量共に)読み通せる気がまったくせず、まずは本書を。20世紀の思想家3巨頭、フロイト・マルクス・ダーウィンの中で、精神分析学と進化論についてはある程度読んでいるのだけれど、資本論については不勉強だったのだよなあ。

佐藤岳詩『メタ倫理学入門: 道徳のそもそもを考える』勁草書房

日本語で読めるメタ倫理学のテキスト、本書くらいしか見当たらなかった。知らなかったのだけれど、私が一般的だと思っていた倫理学は「規範倫理学」という分野に属するらしい。Wikipediaによるとメタ倫理学では、「そもそもある規範を受け入れるというのはどういうことか、ということについての概念的分析、道徳心理学的分析、形而上学的分析などを行う」とのこと。

仲正昌樹『悪と全体主義―ハンナ・アーレントから考える』NHK出版

ハンナ=アーレント『全体主義の起源』と『エルサレムのアイヒマン』についての概説書。原著を読んでいる時間がないので、代わりに本書を購入。「世界を席巻する排外主義的思潮や強権的政治手法といかに向き合うべきか?(中略)擬似宗教的世界観に呑み込まれない思考法を解き明かす」(惹句より)。

山口義久『アリストテレス入門』筑摩書房

(先に買った5冊を読み終わっていないけど、)哲学書を読む上で、注釈書を揃えるという計画、六人目にアリストテレスを追加。四原因説・不動の動者・実践三段論法・詩学・形而上学などなど、一度はどこかで聞いたことのある言葉が並ぶ。アリストテレスが来たので、ソクラテスとプラトンもいずれ入門書が欲しいところ。

遠山義孝『人と思想 77 ショーペンハウアー』清水書院

哲学書を読む上で、注釈書を揃えるという計画、五人目はショーペンハウアー。哲学史における重要性は私にはちょっと良くわからないのだけれど、彼のペシミスティックな芸風が好きなのである。とりあえず5冊の入門書を読み終わったら、他の哲学者にも手を出す予定。現時点ではアリストテレス・トマス=アクィナス・パスカル・ヴィトゲンシュタイン・フッサール・ハイデガーあたりが候補。

樋口克己『図解雑学 ニーチェ』ナツメ社

哲学書を読む上で、注釈書を揃えるという計画、四人目はニーチェ。最近、彼の名前が直接言及されることは少ないけれど、「ニヒリズム」とか「ルサンチマン」とか、日常語になっているものも多い。たまに「神は死んだ」「永劫回帰」「超人思想」「力への意志」などといった中二病じみたフレーズも散見されるが、本来の意味はあんまり知らない、という。

長谷川宏『新しいヘーゲル』講談社

哲学書を読む上で、注釈書を揃えるという計画、三人目はヘーゲル。本の内容とは関係ないが、思うに哲学の“分からなさ”って、直感的に「哲学とはコレコレこういうものである」といった具合に理解することが出来ない部分にあるのではないか。「◯◯とは✕✕である」という答え方は、実はその分野の一通りを概観して初めて言えるものなのだろうけど、哲学史は「概観」するのすら一筋縄ではいかないという困難さ。

石川文康『カント入門』筑摩書房

哲学書を読む上で、注釈書を揃えるという計画、二人目はイマヌエル=カント。どういった基準で選書をしているのかといえば、「20世紀に最も言及された順・哲学者編」から採っている。ちなみに上位20位は以下の通り。カント・アリストテレス・プラトン・ヘーゲル・マルクス・トマス=アクィナス・ハイデガー・ウィトゲンシュタイン・ヒューム・デカルト・フッサール・ニーチェ・ラッセル・サルトル・クワイン・デューイ・ロック・ライプニッツ・アウグスティヌス・ホワイトヘッド。

野田又夫『デカルト』岩波書店

哲学というのは面倒くさくて、読んでもちっともわからないわりには様々な書物で前提として扱われ、あるいは引用されるので全く知らないというわけにもいかず。「古典は注釈書と一緒に読むもの」だ、と『独学大全』に書かれていたので、代表的な哲学者だけはサブテキストを揃えておこう。まずは、「近代哲学の祖」と呼ばれるルネ=デカルト。

小坂井敏晶『増補 責任という虚構』筑摩書房

本書もしばらく積ん読に(以下略)。神経科学や進化心理学などを学ぶにつれ、人間に「自由意志」など、なかば存在しないのではないか、と思えてくる。となると、自由意志が前提となる「責任」とは何だろうか。その辺の問題を論じた哲学書。タイトルに惹かれて購入したのだが未読。500頁超もあるので、これまた時間がかかりそう。

諸富祥彦『孤独であるためのレッスン』NHK出版

臨床心理士による「孤独のすすめ」。ハイデッガーの思想やフォーカシングの技法を援用して孤独の素晴らしさを説く。私の本棚の中ではショーペンハウアー『幸福について』と菅野仁『友だち幻想 』なども孤独について扱った書物だけれど、本書はより積極的に「孤独たれ」と煽ってくる。善き哉。

國分功一郎『暇と退屈の倫理学 増補新版』太田出版

「暇と退屈」についての哲学的考察。タイトルに惹かれての衝動買いである。疫病が流行り遊びに出かけづらい昨今、家で読める本を幾らか買い込んでおこうと思うのだが、これもその一冊。まさに今の状況に相応しいテーマである。

平尾昌宏『愛とか正義とか―手とり足とり!哲学・倫理学教室』萌書房

初学者向けの哲学・倫理学入門書。学説の紹介ではなく「自分で哲学的に思考する方法」を学ぶ。(私の本棚の中では)『知的複眼思考法』や『いかにして問題をとくか』などと隣接するような分野ではあるが、内容が哲学・倫理学に特化しているのでやはり少し違うのである。

池上嘉彦『記号論への招待』岩波書店

かつて“流行”した「記号論」の入門書。文芸評論や哲学(っぽい)エッセイなどに良く出てくる用語だが、今ひとつ意味が分からず、簡単な解説書を読んでおく。ちなみに辞書を引くと、「一般に記号といわれるものの本質・在り方・機能を探究する学問(後略)」(ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典)だそうだ。これだけでは、ちっとも分からない。

貫成人『図説・標準 哲学史』新書館

いずれ中央公論社のシリーズ、『哲学の歴史』全12巻(+別巻1)を買い揃えて読まねばなるまいが、いつになることやら。とりあえず入門者向けに書かれた本で予習をしておく。本書は「哲学史」と題されている通り、古代から現代までの哲学思潮を概観する内容。主だった哲学者の業績についても解説されているので、簡単な事典のようにも使えそうだ。

アルトゥル=ショーペンハウエル『幸福について―人生論』新潮社

ショーペンハウエル最晩年の著作『筆のすさびと落穂拾い』(1851年)の中の一遍、『処世術箴言』を訳したもの。「緒言」からして「幸福論という言葉そのものがバナナの叩き売り式の美辞麗句にすぎない(後略)」といった調子で、あいかわらずのショーペンハウエル節を楽しむことができる。

ジェームズ=レイチェルズ『現実をみつめる道徳哲学―安楽死からフェミニズムまで』晃洋書房

アメリカ合衆国における倫理学の定番教科書のひとつ。「道徳哲学」という言い方を初めて聞いたが、辞書によると「倫理学の一部門。道徳の起源や発達を経験的に研究するのではなく、その本質や原理の研究を主題とするもの」(大辞林)だそうだ。本書の方が新しそうなので、加藤尚武『現代倫理学入門』と差し替える。

戸田山和久『論理学をつくる』名古屋大学出版会

本箱の分類に「哲学,論理学」があるにも関わらず、肝心の「論理学」のテキストを持っていないことに今更ながらに気づく。この種の数学じみた厳密な学問はえらく苦手で、無意識に避けがちなのだ。本書は入門者向けの教科書にも関わらず大変に分厚い。気長に読んでいこう。

アルトゥル=ショーペンハウエル『知性について 他四篇』岩波書店

「デカンショデカンショで半年暮らすアヨイヨイあとの半年ねて暮らすヨーオイヨーオイデッカンショ」などというひどい歌を昔、父が歌っていたのを記憶している。「デカンショ節」である。