石黒圭『「読む」技術 速読・精読・味読の力をつける』光文社

「文章の書き方」に類する本を探すと、本棚に石黒圭先生の著書が増える。専門の言語学者が解説する「一般人向け」の書籍が少ないからだろうか。今回は「書く技術」ではなく「読む技術」を扱った本があるのを見つけさっそく購入。ありそうで意外となかったテーマである。

高根正昭『創造の方法学』講談社

社会科学研究の方法論について書かれた本。私の中では梅棹忠夫『知的生産の技術』・川喜田二郎『発想法』と並べて置かれるような分類の書物である。購入予定リストには前々から入っていたのだけれど、この程ようやっと購入。読書の優先順位の関係でしばらく積ん読になりそう。

エイミー=E=ハーマン『観察力を磨く 名画読解』早川書房

「物事を(他の人と異なった視点で)どのように解釈するか」が大切であると、様々な小説家やジャーナリストや科学者や哲学者らが言っている。しかし具体的に「物事の見方」とやらをどうやって鍛えたら良いのか分からず困っていた。本書はアート鑑賞を通して「観察力」を磨くことを提案する。

北川透『詩的レトリック入門』思潮社

著者は有名な詩人兼批評家だそう。『日本語の作文技術』や『よくわかる 文章表現の技術』に続き「文章の書き方」の参考書として購入。とりあえず積んでおくが、前2冊とは異なり「詩の表現」について扱った内容であり、私にとっては難易度が高そう。

桂枝雀『らくごDE枝雀』筑摩書房

「上方落語界を代表する人気噺家」である桂枝雀(2代目)が「笑い」について分析した本。「緊張の緩和」の理論と「サゲの四分類」はけっこう有名。「鷺とり」「宿替え」「八五郎坊主」「寝床」「雨乞い源兵衛」の5つの噺と、小佐田定雄さん(演芸・落語・狂言作家)との対談が交互に掲載されている。

W=T=ガルウェイ『新インナーゲーム』日刊スポーツ出版社

テニスを題材としたコーチングの教科書。1972年初版の古い本だが、今でも売れ続けているようだ。が、これも積読中。

村井瑞枝『図で考えるとすべてまとまる』クロスメディア・パブリッシング(インプレス)

メモを取ったりノートを作ったりする際に誰もが自然とやっているであろう、「図を描いて考えること」の意味を改めて分析・解説した本。著者による「図のパターン」の分類は「因数分解・マトリックス・表・比較・線表・コンセプト・プロセス」の7つである。

さそうあきら『マンガの方法論 超マンガ大学』朝日新聞出版

本文全てが手描きというユニークな「漫画の描き方」。アイデアの作り方やネーム作成の実際が分かりやすく解説されている。著者は京都精華大学マンガ学部マンガ学科専任教員。ついでに短編マンガが20ほど掲載されており、お買い得。

香西秀信『議論入門―負けないための5つの技術』筑摩書房

1996年に出版された『議論の技を学ぶ論法集』を改題・文庫化したもの。元々はディスカッション指導の手引きであり、教育者向け。「議論入門」というビジネス書じみたタイトルに反し、修辞学の学説を駆使した硬派な内容だが、それでいて読みやすい。

読書猿『問題解決大全――ビジネスや人生のハードルを乗り越える37のツール』フォレスト出版

『アイデア大全』の姉妹編が出版されたので購入。両巻セットで「思考の道具箱」として活用したい。「読書猿」さんにはまだまだ持ちネタが多いだろうから、続刊にも期待。

ポール=J=シルヴィア『できる研究者の論文生産術 どうすれば「たくさん」書けるのか 』 講談社

原題は『How to Write a Lot(文章をたくさん書く方法)』。要するに「書くための時間を割り振る」というだけのことだが、案外こういった「当たり前のこと」に気がつかないものだ。小冊子なのですぐに読める。

瀬戸賢一『日本語のレトリック―文章表現の技法』岩波書店

岩波ジュニア新書。代表的な修辞技法を30選び、簡潔な文章で解説する。初歩的な内容だが説明が丁寧で、例示も美しい文章が多い。巻末に「レトリック30早見表」付き。

読書猿『アイデア大全――創造力とブレイクスルーを生み出す42のツール』フォレスト出版

「科学、技術、哲学、弁論術、文学、芸術、映画、心理療法、宗教、呪術、など多くの分野を渉猟し、考えを生み出す方法を採集」し、それを分かりやすく解説した本。「発想法」の総決算といった趣がある。

石黒圭『よくわかる文章表現の技術(全5巻)』明治書院

このシリーズは巻が進むにつれ、内容が高度かつ専門的になっていくらしい。順序どおり第1巻「表現・表記編」から読み進める。文章技術について、小説家や新聞記者ではなく「日本語研究者」が書いたもの。

築山節『脳が冴える15の習慣―記憶・集中・思考力を高める』日本放送出版協会

『知的トレーニングの技術』も『魂の文章術』も、また『まだ見ぬ書き手へ』も、“思考”は結局のところ“身体的行為=脳の問題”である点に触れている。この本では著者の専門である脳神経外科の立場から、脳を活性化させる具体的な方法とその原理を解説する。

幸田露伴『努力論』岩波書店

露伴流「幸福論」。「不如意のこと常に七、八分なる世」であったらしい明治末・大正初期の読者のために書かれた。

白川静『漢字―生い立ちとその背景』岩波書店

古代漢字研究の第一人者である白川静先生による、漢字学入門書。

福井健策『著作権とは何か―文化と創造のゆくえ』集英社

芸術文化法・著作権法を専門とする弁護士による著作権の解説。この分野の基本的な考え方を学ぶために。

藤沢晃治『「分かりやすい表現」の技術―意図を正しく伝えるための16のルール』講談社

交通標識や家電の取扱説明書などを例にあげ、なぜその表示が「分かりにくい」のか、どうしたら「分かりやすく」改善されるのかを解説する。

アンドレ=バーナード『まことに残念ですが…―不朽の名作への「不採用通知」160選』 徳間書店

現在では大作家と呼ばれるような作者に対する、編集者や出版業者たちの「断り状」を集めた本。たいていボロクソに言われている。

田中菊雄『現代読書法』講談社

昭和16年に刊行された読書論の古典。巻末の「読書参考文献抄」のチョイスが時代を感じさせる。

ウンベルト=エーコ『論文作法─調査・研究・執筆の技術と手順』 而立書房

著名な記号学者・小説家であるエーコによる、学生向け論文の書き方講座。テーマの選び方から資料調査方法、執筆までを具体的に教えてくれる。しかしここに書かれていることを実行するには、よほど努力が必要だなあ。

石田淳『「続ける」技術』フォレスト出版

行動分析学を下敷きに、一般読者にわかりやすく「不足行動」「過剰行動」を解説する。新書版が出たらしい。

川喜田二郎『発想法』中央公論社

KJ法で有名。この本の亜流は数多い。

G=ポリア『いかにして問題をとくか』丸善

先行研究や教科書が存在しない時に、問題をどう解決していくか。有名な本。